医療と介護で異なる「カンファレンス」について

会議や協議会という意味を持っているカンファレンスという言葉は、ビジネスの現場をはじめ、様々な場面で使用されますが、医療現場や介護現場で使われることも多い言葉です。
医療現場でも介護現場でも同じカンファレンスという言葉を使用して、スタッフが集まって会議を行いますが、実はその内容には大きな違いがあります。
また、必要性や義務といった面でも意味が異なるので、ここでは医療と介護の現場におけるカンファレンスのことをお話しましょう。

医療現場において、カンファレンスという言葉を使う場合は、チームカンファレンスという名称で使うことが多いようです。
チームカンファレンスとは、主治医をはじめ、看護師や薬剤師、理学療法士などの専門職が集まって、治療法やリハビリの方向性について話し合うことを言います。
それぞれの分野のプロフェッショナルが専門的な観点から意見を出し合って、最適なケアを検討することを目的にしており、チームカンファレンスは、各医療機関で自発的に行われるものです。
決して必ず行わなければならないものではありません。

一方、介護現場におけるカンファレンスは、それとは異なります。
介護現場で行われるカンファレンスは、ケアカンファレンスという名称やサービス担当者協議という名称で行われることがあります。
これは、ケアマネージャーが主催する会議であり、ケアプランを作成する際、あるいは変更する際に、必ず開かなければならないと義務付けられています。
主な参加者は、ケアマネージャーをはじめ施設利用者と家族、施設の担当者、かかりつけ医や看護師などで、医療現場におけるカンファレンスとは随分異なるのが特徴です。